乳がん術後「前みたいに頑張れない」と感じた私へ|無理をしない暮らし方

※本記事は、乳がん手術後の暮らしについて綴った個人の体験談です。一部プロモーションを含みます。

乳がんの手術を終えたら、少しずつ以前の生活へ戻れると思っていました。

けれど、体は思うように動かず、気力まで置いていかれたような日が続きました。

家事も、仕事も、何気ない外出も、以前と同じようにはできません。

「前はもっと頑張れたのに」

そう思うたびに、できない自分を責めていました。

今振り返ると、必要だったのは以前の私へ急いで戻ることではなく、今の心と体に合う暮らし方へ、少しずつ組み替えていくことでした。

手術が終われば、すぐ元気になると思っていた

退院したら、少し休んで、また以前のように動ける。

私はどこかで、そんなふうに考えていました。

でも実際には、朝起きただけで疲れる日もあり、簡単な家事を終えるだけで横になりたくなる日もありました。

見た目には元気そうでも、自分の中では体力も集中力も戻りきっていません。

家族や周囲が悪いわけではなくても、「もう大丈夫そうだね」と言われると、以前と同じ自分を演じなければいけないような気持ちになりました。

傷が閉じていく速さと、
心や体力が戻っていく速さは、同じではありませんでした。

頑張れない自分が、嫌いになっていた

掃除が途中で終わる。夕食をきちんと作れない。予定を立てても、当日になると動けない。

以前ならできたことができなくなるたびに、私は自分へ厳しい言葉を向けていました。

「甘えているだけではないか」
「もっと頑張らなければ」

けれど、気持ちだけで体を動かそうとすると、翌日に強い疲れが残り、かえって何もできなくなることもありました。

できないのではなく、今は使える力の量が違う。

そう捉え直してから、少しだけ自分を責めずに済むようになりました。

術後の疲れを「気持ちの問題」だけにしないために

乳がん治療のあとに感じる疲れには、治療の影響、睡眠、痛み、心の負担など、さまざまな要因が関わることがあります。日本乳癌学会も、治療中・治療後は体調に合わせて活動量を調整し、つらさは医療スタッフへ具体的に伝えるよう案内しています。

疲れが強い、長引く、悪化する場合は、自己判断で我慢せず、主治医や看護師へ相談してください。

「全部やる」か「何もしない」かをやめた

以前の私は、家事を始めたら最後まで終わらせたいと思っていました。

けれど術後は、その考え方が自分を苦しくさせていました。

そこで、一日の用事を三つに分けるようにしました。

今日ひとつだけ

食事、洗濯、連絡など、今日どうしても必要なことを一つ選びます。

元気なら追加

体力が残っていたら、小さな用事を一つだけ足します。

明日へ渡す・頼る

急がない用事は延期し、できることは家族やサービスへ頼ります。

洗濯物を全部たためなくても、必要な服だけ取り出せればいい。

掃除も、部屋全体ではなく、目についた場所を五分だけ。

食事も、作れない日は買ったものや冷凍食品に助けてもらう。

暮らしを小さく区切ると、「何もできなかった日」が減っていきました。

体力の波に合わせて、一日の予定を変える

術後の体調は、毎日同じではありませんでした。

昨日できたから今日もできるとは限らず、朝は元気でも午後から急に疲れることもあります。

そこで私は、その日の体調に合わせて予定を選ぶことにしました。

余裕がある日大切な用事を一つ。途中で休める時間も先に確保する。
普通の日家事は小さく区切り、「もう少しできそう」で終える。
つらい日食事・水分・服薬・連絡など、安全に過ごすためのことを優先する。

体調を短くメモしておくと、疲れやすい時間帯や、頑張りすぎた翌日の変化にも気づきやすくなりました。

予定を守ることより、今日の体を置き去りにしないことを大切にしています。

仕事へ戻る速さも、人と比べなくていい

仕事へ戻る時期や働き方は、手術や治療の内容、体調、仕事内容、通院予定によって違います。

私は「迷惑をかけたくない」と思うほど、体調をうまく言葉にできませんでした。

けれど、「疲れやすい」「午後に集中力が落ちる」「通院日がある」と具体的に伝えるほうが、必要な調整を相談しやすくなります。

復帰は、元通りに働けることを証明する日ではありません。
今の体で続けられる方法を、少しずつ探していく時間です。

勤務時間、業務量、休憩、通院との両立に不安がある時は、主治医や看護師、職場の担当者、がん相談支援センターへ相談できます。

こんな時は、早めに医療機関へ相談する

休んでも改善しない強い疲れや、日を追って悪化するだるさは、「頑張れば何とかなる」と抱え込まないようにしています。

息切れ、動悸、発熱、強い痛み、突然の腫れ、食事や水分がとれない状態など、いつもと違う症状がある場合も、担当の医療機関へ連絡してください。

相談するか迷う時は、症状が始まった時期、続く時間、生活への影響をメモしておくと伝えやすくなります。

Rino’s Choice|食事づくりの負担を減らしたい日に

頑張れない日の食事は、手を抜くのではなく、体力を守るための工夫です。火の前に長く立つ負担を減らし、レンジ調理へ置き換えられる道具を1点だけ選びました。

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※商品は術後の疲れや症状を治療するものではありません。調理器具を持つ動作や洗い物が負担になる場合もあります。体調に合わせて無理をせず、商品の対応機種・使用方法・安全上の注意をご確認ください。価格・在庫・仕様は変更される場合があります。

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一人で暮らしも仕事も抱え込まないために

治療後の生活や仕事のことは、診察室では話してはいけないように感じることがあります。

でも、体調と暮らしは切り離せません。

無料で相談できる「がん相談支援センター」

治療中・治療後の生活、仕事、家族とのこと、誰にも話せない不安などを相談できます。患者本人だけでなく家族も利用でき、その病院へ通院していない方も相談できます。

国立がん研究センター|がん相談支援センターを確認する →

「前のようにできない」と感じた時は、できなかったことを並べるより、困っていることを一つ具体的に伝えるところから始めてもいいのだと思います。

よくある質問

術後に疲れやすいのは、気持ちの弱さですか?

気持ちの弱さだけで説明できるものではありません。治療の影響、痛み、睡眠、心の負担など、さまざまな要因が考えられます。強い疲れが続く、悪化する、生活に支障がある時は、主治医や看護師へ具体的に伝えてください。

どのくらい休めばよいですか?

回復の経過や治療内容は一人ひとり異なるため、決まった日数では判断できません。体調に合わせて活動量を調整し、医療者から指示がある場合は優先してください。体調や活動を短く記録して相談材料にする方法もあります。

仕事へ戻る時に、何を相談すればよいですか?

通院予定、疲れやすい時間帯、難しい動作、必要な休憩などを整理すると伝えやすくなります。主治医・看護師、職場の担当者、がん相談支援センターへ、勤務時間や業務内容の調整について相談できます。

まとめ|今の自分に合う頑張り方へ

  • 手術後の回復は、傷・体力・心が同じ速さで進むとは限らない
  • 以前できたことと比べず、今日使える力に合わせる
  • 家事は「今日ひとつ・元気なら追加・明日へ渡す」に分ける
  • 強い疲れやいつもと違う症状は、我慢せず医療機関へ相談する
  • 仕事や暮らしの困りごとも、医療者や公的窓口へ話していい

以前のように頑張れない自分を、私は長い間責めていました。

でも、病気を経験した体に必要なのは、昔と同じ量をこなすことではありませんでした。

休むことも、頼ることも、暮らしを続けるための立派な選択です。

これからも私は、前の自分へ戻ることだけを目指さず、今の心と体に合う歩幅で進んでいこうと思います。

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※本記事は個人の体験と公的情報をもとにした一般的な案内で、診断や治療に代わるものではありません。回復の経過や必要な休養には個人差があります。強い疲れ、息切れ、動悸、発熱、痛み、腫れ、食事や水分がとれない状態など、気になる症状がある場合は、担当の医療機関へご相談ください。