乳がん体験談【第16話】15時間の死闘。ICUで感じた愛犬の気配と、涙の理由

乳がん体験談 第16話|15時間の手術とICUで感じた愛犬の気配

※本記事はプロモーションを含みます。

最愛のパートナーだったゴールデンレトリバーのゴルを、わずか4歳と3日で見送ってから、まだ数日しか経っていませんでした。

深い喪失感の中、私は乳房再建を伴う大きな手術を受けるため、病院のベッドにいました。

今日は、手術当日のこと、15時間に及んだ手術、そしてICUで感じた言葉にしきれない出来事を綴ります。

乳がん体験談【第16話】15時間の手術。ICUで感じた愛犬の気配と、涙の理由
手術前に愛犬から受け取った「命のバトン」
センチネルリンパ節を調べるための注射で感じた痛み
15時間の手術と、ICUで過ごした時間
朦朧とする意識の中で感じた、大切な存在の気配

🐾 ゴルが渡してくれた「命のバトン」

愛犬を失った悲しみは、簡単に整理できるものではありません。それが自分の手術直前だったこともあり、心は言葉にできない感情でいっぱいでした。

それでも手術前の私は、不思議なくらい取り乱してはいませんでした。不安の奥に、静かな覚悟のようなものがありました。

ゴルは苦しみの中でも、最期まで懸命に生きようとしていました。その姿が、私の中で「私も生きる」という気持ちへ変わっていったのだと思います。

「ママ、ちゃんと頑張って」
言葉ではなく、あの子の生き方から受け取った気がしました。

🩺 手術当日の朝。センチネルリンパ節を探すための注射

手術室へ向かう前、センチネルリンパ節を特定するため、乳房に薬剤を注射する処置を受けました。

センチネルリンパ節は、乳がん細胞がリンパの流れに乗ったとき、最初にたどり着くと考えられるリンパ節です。手術中にその一部を採取し、転移の有無を調べるのがセンチネルリンパ節生検です。

私が受けた注射は強く痛み、思わず息を止めたくなりました。「これも生きるための通過点」と自分に言い聞かせながら、やり過ごしました。

痛みや処置方法には個人差があります

使う薬剤や注射の場所、処置の流れは医療機関によって異なり、痛みの感じ方にも個人差があります。不安がある場合は、事前に医療者へ確認してください。

⏳ 15時間の手術へ。静かに遠のいた意識

手術室へは車椅子で向かいました。運ばれながら見上げた白い天井が、妙に現実味を帯びて記憶に残っています。

手術台に横たわり、麻酔が入ると、考え続ける間もなく意識は深い眠りへ落ちていきました。

次に目を覚ましたとき、手術開始から約15時間が経っていました。乳房再建を伴う長い手術を支えてくださった先生方や医療スタッフへの感謝が、静かに、でも大きく残りました。

手術時間や術後の経過は、術式や体の状態によって異なります。ここに書いているのは、あくまで私自身の経験です。

🏥 ICUで始まった、痛みとの時間

手術後の一日はICUで過ごしました。目が覚めて最初に感じたのは、体に広がる強い痛みでした。

体は重く、思うように動けず、意識も現実と夢の境目が溶けているような曖昧さがありました。私はひとつひとつの呼吸をやり過ごすように、時間を重ねていました。

術後の痛みは我慢しすぎないで

痛みや吐き気、息苦しさなどがあるときは、遠慮せず医療スタッフへ伝えてください。痛み止めの使い方や体勢の調整は、状態に合わせて医療者が判断します。

🤍 左にはゴル、右には大切な人

朦朧とする意識の中、私は何度も誰かがそばにいるような感覚を覚えました。

左側にはゴル。右側には、人生の中で最も大切に思っている人。その二人がぴたりと両側に寄り添っているようでした。

実際に姿を見たわけでも、言葉を交わしたわけでもありません。麻酔や痛みの中で見た夢だったのかもしれません。

それでも、あの瞬間の私は確かに「ひとりではない」と感じました。理由よりも、そのぬくもりが必要だったのだと思います。

💧 右目から二粒、左目からあふれた涙

その気配を感じた瞬間、右目から静かに二粒の涙がこぼれました。少しあとには、左目からあふれるほどの涙が流れました。

無事に戻れた安堵、強い痛み、ゴルを失った悲しみ、疲れ、孤独、感謝。何の涙だったのか、今でもひとつには決められません。

でも、苦しいだけの涙ではありませんでした。胸の奥にたまっていたものを、少しずつ外へ流してくれるような、やさしい涙だった気がします。

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🌅 3日目の朝。少しだけ前を向けた

一般病棟へ戻り、少しずつ体を慣らす時間が始まりました。3日目も痛みは残り、体は思うように動きませんでした。

それでも、心は少しずつ前を向き始めていました。ゴルが最期まで生きることをあきらめなかった姿が、私の中で「これからも生きていく」という覚悟へ変わっている気がしました。

見えなくても、そばにいてくれる。
そう思えるだけで、また一歩進める気がしました。

🌸 まとめ|あの涙は、生きるための涙だった

  • 愛犬の生きた姿が、手術へ向かう静かな力になった
  • 約15時間の手術後、ICUで強い痛みと向き合った
  • 朦朧とする中で感じた気配が「ひとりではない」と思わせてくれた
  • 悲しみと安堵が混ざった涙のあと、少しずつ前を向き始めた

痛みも悲しみも消えてはいません。それでも私は、あの手術の日を越えて、また生きる方へ歩き始めています。

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※本記事は乳がん治療と手術に関する個人の体験記で、医療的な助言を目的としていません。症状・治療内容・感じ方には個人差があります。判断は主治医や医療機関へご相談ください。

※掲載商品・サービスは、特定の効果や結果を保証するものではありません。