乳がん体験談【第28話】|脂肪壊死と知った日。崩れそうな心の中で見つけた希望

人生の軌跡と体験談

※本記事はプロモーションを含みます。

術後2ヶ月を迎えた頃、ようやく長く続いていた不調の原因がはっきりしました。

安心したかったはずなのに、現実はそう簡単ではありませんでした。
名前がついたことで理解できたこともあれば、逆に深く傷ついたこともありました。

再建した胸と向き合いながら、気持ちの置き場を探していた日の記録です。

乳がん体験談【第28話】脂肪壊死と知った日。崩れそうな心の中で探した小さな希望

ずっと続いていた不調の原因

前回の診察で、術後からずっと調子の悪かった部分の原因がわかりました。

脂肪壊死

移植した脂肪組織や皮弁の一部に十分な血液が行き渡らず、細胞が死んでしまう現象だそうです。

最初にその言葉を聞いた時、私は「失敗だったのだろうか」と思いました。

けれど調べてみると、それは必ずしも“再建の失敗”を意味するものではありませんでした。

自家組織を使った乳房再建や脂肪注入では、一定の割合で起こり得る合併症のひとつ。
珍しいことではなく、医療の現場では想定される経過の中にあるのだと知りました。

確率を知るほど、気持ちは沈んでいった

私は昔から、何かあると確率を気にしてしまいます。

乳房再建における脂肪壊死の発生頻度は、自家組織再建の場合、およそ10%〜25%ほどと言われているそうです。

4人〜10人に1人。
程度の差はあっても、起こる可能性は決して低くない数字でした。

それでも、実際に自分の身に起きるとショックは別のものでした。

痛みに耐えて、傷の見た目にも耐えて、ようやくここまで来たのに。
そんな思いが込み上げてきました。

ステージ0だったことに感謝しなければいけない。
頭ではわかっていても、心はすぐには追いつきませんでした。

しばらくは立ち直れそうにない。
そんな気持ちが正直な本音でした。

失敗ではないと知っても、悲しさは消えなかった

さらに調べてみると、脂肪壊死が起きても胸の形がある程度保たれていれば、手術そのものは「成功」と判断されることもあるそうです。

そう聞いても、私の気持ちはすぐには救われませんでした。

毎日不安の中で過ごしてきたこと。
毎日出ていた浸出液が、脂肪壊死によるものだったこと。

ようやく理由がわかった安心と、今まで抱えてきた時間の重さが同時に押し寄せてきました。

少しずつ落ち着いてきた炎症

炎症のピークから2週間ほど経ち、赤みや熱感は落ち着いてきました。

傷の部分から内容物が出てきたこともあり、そこから少しずつ炎症が静まってきたようです。

ただ、3週間ほど経った今は、右下にいびつなふくらみがあります。

あちこちがでこぼこしていて、鏡を見るたびに胸が沈みます。

久しぶりに深いショックでした。

半年後に残された希望

通常、赤みや熱感は数週間〜数ヶ月で落ち着き、組織は半年〜1年ほどかけて成熟していくそうです。

硬かった部分が少しずつやわらかくなったり、逆に凹みがはっきりして形が固定されていくこともあるとのことでした。

私が気にしていたいびつな形や硬さも、落ち着いたあとに修正できる可能性があると知りました。

もちろん不安はあります。
でも「このままでは終わらないかもしれない」と思えたことで、少しだけ心が軽くなりました。

修正の検討は、組織が十分にやわらかくなってから。
脂肪注入やしこり除去などの方法が、半年後を目安に考えられるそうです。

まだ先は長い。
それでも、希望がゼロではないことが救いでした。

張りつめていた心が崩れた日

ここまで頑張ってきたつもりでした。

通院して、痛みに耐えて、できるだけ前向きに過ごしてきたつもりでした。

でもこの日は、踏ん張っていた何かが崩れた気がしました。

ぐっと込み上げてくるものを押し込み、歯を食いしばって、流れそうになる涙をこらえました。

泣いたら止まらなくなってしまいそうだったからです。

毎日向き合う、自分の身体

毎日嫌でも目に入る、触れる、自分の再建した胸。

左右非対称。
縫い痕、傷痕、鬱血したような色味。
まだ痛々しさの残る身体。

どうやってこれから前向きに進んでいけばいいのだろう。

収入のことも考えなければいけない。
もともと人付き合いが得意ではない私は、この出来事をきっかけに、さらに内にこもってしまった気がします。

これから私はどうなっていくのだろう。

そんな問いばかりが、静かに心に残っていました。

Rino’s Choice|回復期の暮らしを少し整えるアイテム

身体も心も揺れやすい時期だからこそ、毎日の環境を少し整えるだけで救われることがあります。

自宅用ベッド|休める場所を整える大切さ

睡眠は回復に欠かせない時間です。
身体に負担の少ない寝具環境があるだけで、疲れ方が変わることがあります。

起き上がりやすさや寝返りのしやすさも、術後には意外と大切なポイントでした。

布団セット|すぐ整えたい時の味方

新しい生活を立て直したい時、すぐ使える布団セットは心強い存在です。

清潔な寝具に包まれるだけで、気持ちまで少し整うことがあります。

ベッド横テーブル|手の届く安心感

飲み物、薬、スマホ、ティッシュ。
必要なものが手の届く場所にあるだけで、夜の不安はやわらぎます。

小さな便利さですが、日々の負担を減らしてくれる存在です。

気持ちをひとりで抱え込まないために

病気のあとにしんどいのは、身体だけではありません。

誰にも言えない不安や、整理できない気持ちを抱えることもあります。

そんな時は、カウンセリングという選択肢に頼ってもいいのだと思います。

話すことで、自分の気持ちが見えてくることもあります。
ひとりで耐え続けなくていいと、私は今なら思えます。

それでも、ここからまた進んでいく

絶望した日も、涙をこらえた日もありました。

でも、私はここにいます。

まだ迷っているし、不安もあります。
それでも、今日を生きている。

その積み重ねが、きっとまた次の一歩につながっていくのだと思います。

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再建への絶望と小さな希望を綴った前回の記事から読むと、この日の気持ちがより深くつながります。

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次回は、少しずつ日常へ戻ろうとした時間の中で感じた変化を綴ります。

▶︎ 次回記事:乳がん体験談【第29話】それでも暮らしは続いていく(公開予定)


※本記事は個人の体験をもとに綴っています。治療内容や回復の経過、感じ方には個人差があります。体調や治療に関するご不安がある場合は、必ず主治医や医療機関へご相談ください。

※掲載している商品・サービスは、あくまで一例としてご紹介しているものです。ご自身の体調や生活環境に合わせて、無理のない範囲でご検討ください。