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乳腺外科の初診から、2ヶ月半。先日受けたCTなどのX線検査やMRIの結果を聞き、これからの治療方針を決める日がやってきました。
「転移はあるのだろうか」「この先、私はどうなるのだろう」「本当に、この選択でいいのだろう」
どれだけ怖くても結果を聞き、自分の体のことを決めなければならない。この日は、そんな大きな現実と向き合う一日でした。
🩺 「どの術式にするか」を決める日
医師から事前に「次回までに、どの術式でいくか決めてきてください」と言われていました。その短い言葉は、診察室を出たあとも胸の奥に残りました。
私のがんは広い範囲に及んでいると説明され、右胸の全摘を提案されていました。「治すために必要」と頭では分かっていても、胸を失うという事実を簡単には受け止められませんでした。
体の一部を失うことは、見た目だけではなく、自分らしさやこれからの生活にも関わることでした。
🌱 悩んで出した「一次再建」という答え
最初は「悪いところを取ってもらえれば、それでいい」と思っていました。怖さもショックも大きく、その先まで考える余裕がなかったのです。
時間が少し経つにつれて、再建という選択肢を考えられるようになりました。病院から渡された冊子を何度も読み返し、分からないことを調べました。
そして私は、乳がんの切除と同時に再建を行う一次再建(同時再建)を選びました。
その気持ちが、確かに私の中にありました。
インプラントを選ばなかった、私なりの理由
再建には、シリコンインプラントなどの人工物を使う方法もあります。私の場合は、自家組織を採取しないことによる体への負担の違いなども説明されました。
一方で私は、人工物を体に入れることや、将来追加の処置・手術が必要になる可能性に不安がありました。そのため、自分の組織を使う方法へ気持ちが傾いていきました。
再建方法は、人によって適した選択が異なります
インプラントと自家組織には、それぞれ特徴とリスクがあります。再建後の感覚や温かさ、手術回数、傷、回復期間なども個人差があり、どちらか一方がすべての人に優れているわけではありません。乳腺外科・形成外科で説明を受け、自分が大切にしたいことを伝えて検討することが大切です。
🌿 あえて選んだ「お腹の組織」での再建
自家組織を使う方法として、私はお腹と背中の組織を使う再建について説明を受けました。体力、術後の生活、痛み、傷跡。どれも簡単には決められませんでした。
それでも最終的に、私はお腹の組織を使う方法を選びました。負担や合併症の可能性を聞いたうえで、自分の中で一番納得できると感じたからです。
「またお腹に傷が増えるんだな」と思うと、胸の奥がきゅっと痛みました。傷が増えて平気だったわけではありません。
それでも、この傷はただ失うためではなく、これから先を生きていくために自分で選んだ跡なのだと考えました。
👩👧 娘に付き添ってもらった日
この日は、病院から家族同伴で来るよう案内されていたため、娘に仕事を休んでもらいました。
隣に座る娘の横顔を見ながら、私は心の中で何度も「ごめんね」と繰り返していました。
子どもたちが幼かった頃は、働いて生活を守ることで精一杯でした。授業参観や学校行事に、十分付き添ってあげられなかったこともあります。
ようやく穏やかに向き合える時間ができた頃に、自分の病気でまた心配をかけてしまう。そのことが苦しくてたまりませんでした。
でも娘がただ隣にいてくれたこと。それだけで、崩れ落ちそうな心が静かに支えられていました。
✨ 精密検査の結果。転移はなかった
先生の口から出る一言ひとことを、息を止めるような気持ちで聞きました。
その言葉を聞いたとき、最初に感じたのは、安心というより力が抜けるような感覚でした。よかった。本当によかった。胸の奥に大きな安堵が広がりました。
ただし、画像検査で「転移がない」と判断されたことは、その時点で画像上確認できる遠隔転移がないという意味です。その後の診療や検査は、主治医の計画に沿って受けることが大切です。
🌫️ 左胸にも気になるところがあると言われた
安堵した直後、医師から「左の胸にも、少し気になるところがあります」と告げられました。その場でエコーを受け、すぐに対応が必要な状態ではないものの、今後も定期的に経過を見るという説明でした。
「まだ終わらないの?」と思いました。“大丈夫”と“安心できない”が同時に存在するような、なんとも言えない感覚でした。
経過観察について
検査結果の意味や次の受診時期は、病変や個人の状況によって異なります。決められた受診を続け、変化や新しい症状に気づいたときは、次の予約を待つべきかも含めて医療機関へ確認してください。
ただただ「無」だった診察室
結果を聞き終えたあと、私はしばらく感情が動きませんでした。安心も、不安も、ショックも一度に押し寄せ、心が処理しきれなくなっていたのだと思います。
娘が隣にいて、先生が説明している。ちゃんとその場にいるのに、自分だけ少し離れた場所にいるような感覚でした。
病気になることは、治療を受けるだけではなく、自分の“当たり前”が少しずつ崩れていくことでもあるのだと感じました。
🤍 一次再建は、胸の形だけの問題ではなかった
私が下した一次再建という決断は、ただ見た目を整えるためだけではありませんでした。
病気にすべてを持っていかれないための、私なりの小さな抵抗だったのだと思います。
私は治療の対象である前に、一人の人間であり、生活者であり、母でもある。その全部を病気に塗りつぶされたくありませんでした。
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🌸 あの日の私に、今ならかけたい言葉
あの日の私は、「もっと早く気づいていれば」「もっと体を大切にしていれば」と自分を責めていました。
ずっと頑張り、無理をしながらも毎日を回し、何度も踏ん張ってきた。その全部は決して無駄ではなかったはずです。
これからは過去の自分を責めるより、ここまで耐えてくれた体を大切にしたい。治療を乗り越えるために、まずは心を整えることから始めたいと思いました。
まとめ|転移がなかった安堵と、残った不安
- 精密検査では、画像上ほかの臓器への転移は確認されなかった
- 左胸の気になる部分は、医師の計画に沿って経過を見ることになった
- 再建方法を比較し、自分が納得できる一次再建を選んだ
- 不安の中でも、自分で選ぶことが前を向く支えになった
怖さが消えたわけではありません。それでも、揺れながら自分で選び、進んでいく。そのことが、これからの私を支えてくれる気がしています。
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※本記事は治療当時の個人的な体験を記録したもので、医療的な助言を目的としていません。治療や検査、再建方法は、病状・体質・年齢・医療機関の方針などによって異なります。主治医や専門家と相談してご判断ください。

