人生には、
思いがけない出来事が
静かに流れを変えてしまう瞬間があります。
私にとってそれは、
50歳という節目に向き合った
「乳がん」という出来事でした。
当たり前が、当たり前じゃなくなった日
検査結果を待つ時間。
手術への不安。
変わっていく体と、
揺れ続ける心。
それまで当たり前だった日常が、
少しずつ違って見えるようになりました。
何気ない一日が、
どれほど尊いものだったのか。
失いかけて、初めて気づくことが
たくさんありました。
弱さを知って、見えたもの
つらい時期は、
前向きな言葉だけでは
どうにもならない日もあります。
何もしたくない日。
不安ばかりが大きくなる日。
「大丈夫」と言えない日。
そんな時間の中で私は、
“頑張ること”だけが生きることではないと知りました。
立ち止まることも、
休むことも、
ちゃんと生きているということ。
そう思えるようになるまでには、
少し時間がかかりました。
失ったものと、残ったもの
病気を経験すると、
これまでの自分と同じではいられない瞬間があります。
体のこと。
心のこと。
人との距離感。
未来の見え方。
少しずつ変わっていくものがある一方で、
それでも変わらず、
自分の中に残るものもありました。
やさしさ。
想い。
誰かを大切に思う気持ち。
そして、
“これからも自分らしく生きたい”という願いです。
それでも、人生は続いていく
つらいことがあったからといって、
人生がそこで終わるわけではありません。
傷ついたままでも、
揺れたままでも、
それでもまた、
少しずつ日常は戻ってきます。
前の自分に戻るのではなく、
今の自分で、
これからを生きていく。
そう思えた時、
人生はまた静かに動き始めるのだと思いました。
このカテゴリに込めたもの
このカテゴリでは、
・乳がんと向き合った日々
・手術や療養のこと
・心が揺れた本音
・日常の中で気づいたこと
・それでも前を向いて生きること
を、飾らずに綴っていきます。
同じように不安の中にいる方へ。
言葉にできない思いを抱えている方へ。
ここが、
少しでも心をゆるめられる場所になれたら嬉しいです。
もし今、
人生の途中で立ち止まっているとしても、
その時間にも、
きっと意味はあるのだと思います。
次回記事へ
人生を振り返る中で、忘れたくても忘れられない出来事があります。
私にとってそれは、ある日ふと気づいた小さな異変から始まりました。
「まさか自分が」―― そんな思いのまま、検査を受け、結果を聞き、手術を待つ時間を過ごすことになったあの日々。
次の記事では、下着のシミに気づいてから乳がんが発覚し、検査・手術待ちに至るまでの体験を、できるだけ丁寧に綴っています。

