※本記事はプロモーションを含みます。
「超未熟児」「逆子」「緊急帝王切開」。多くの方に支えられ、私はなんとか出産を終えました。
けれど、麻酔から覚めた私を待っていたのは、「産まれた」という実感でも安堵でもありません。
想像を超える痛みと、赤ちゃんの安否を聞けない恐怖。そして、「おめでとう」のない静かな朝でした。
麻酔から覚めた瞬間、押し寄せた現実
意識が戻った瞬間、最初に感じたのは「生まれた」という安堵ではありませんでした。
腹部を何度もえぐられるように感じる激しい痛み。それは、私がそれまで経験したどの痛みとも違いました。
暗い病室と静まり返った空気の中、私は自分の体に起きている痛みへ飲み込まれていきました。
苦しさで意識が遠のき、また痛みで引き戻される。その繰り返しです。
できることなら、人生で二度と味わいたくない。心の底からそう思った、過酷な時間でした。
帝王切開後の痛みや回復の経過には個人差があります。痛み、出血、息苦しさ、気分不良などがつらい場合は、我慢せず医師や看護師へ伝えてください。
「無事に産まれる」は当たり前ではなかった
今回が、私にとって3人目の出産でした。上の2人は、ありがたいことに大きなトラブルなく生まれてくれました。
だから私は、どこかで「出産は怖くても、きっと何とかなる」と思っていたのかもしれません。
けれど、現実は違いました。
赤ちゃんの泣き声を聞けること。
「おめでとう」と笑ってもらえること。
それらは全部、決して当たり前ではなかった。
命を産むことの重さを初めて思い知り、上の子たちが元気に生まれてきてくれたことの尊さが胸へ押し寄せました。
わが子の安否を、どうしても聞けなかった
体は動かず、痛みも続いていました。それなのに、一番知りたいことだけを聞けませんでした。
目が覚めた瞬間に、真っ先に聞きたかったはずのことです。でも、もし最悪の答えが返ってきたらと思うと、喉が詰まりました。
聞かなければ、まだ知らないままでいられる。知らなければ、完全には壊れずにいられる。
あのときの私は、そうすることでしか自分の心を守れませんでした。
出産を終えたはずなのに母になった実感も、赤ちゃんの顔を見る時間もありません。ただ不安だけがそこにありました。
朝の光と、言えなかったひと言
夜が明け、病室に朝の光が差し込む頃。ぼんやりしていた看護師さんたちの姿が、少しずつはっきり見えてきました。
それでも、私の心は何一つ晴れません。
聞かなければいけない。そう思うのに、「赤ちゃん、大丈夫ですか?」という短い言葉が出てきませんでした。
母親なのに、すぐ聞けなかった。そんな自分を責める気持ちもありました。
今なら分かります。心も体も限界だった私に、すぐ現実へ向き合う力が残っていなかったのです。
「おめでとう」ではなく「大丈夫?」が並んだ朝
出産後にかけられる言葉は、「おめでとう」だと思っていました。
けれど、あの朝に届いたのは、「大丈夫?」「痛いよね」「つらいね」という言葉でした。
どれも優しく、温かく、ありがたい言葉です。それでも、その優しさの奥にある現実を深読みしてしまいました。
赤ちゃんは、喜べる状態ではないの?
周りの景色は少しずつ見えるようになったのに、私の心だけが深く冷たい場所へ置き去りにされていました。
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痛みと不安の中で、時間だけが過ぎていった
術後の数日間は、本当に長く感じました。少し眠っても痛みで目が覚め、心もすり減っていきます。
「あの子はどうしているのだろう」「生きていてくれているのだろうか」。頭の中には、そのことしかありません。
答えを知りたいのに、聞くのが怖い。出産を終えたはずなのに、何一つ終わっていない。むしろ、ここから大きな何かが始まってしまったように感じていました。
まとめ|「おめでとう」のない出産のあとで
- 麻酔から目覚めると、想像を超える術後の痛みに襲われた
- 赤ちゃんの安否を知りたい一方、答えが怖くて聞けなかった
- 母親なのに聞けない自分を責め、心も体も限界だった
- 「おめでとう」ではなく、いたわりの言葉が並ぶ朝を迎えた
- 出産後も、痛みと不安の中で長い時間を過ごした
あの時間も、私が現実と向き合い始めるために必要だったのかもしれません。
聞けなかった自分もまた、壊れないよう必死に生きていた自分でした。
次回記事へ
次回は、震える声でようやく尋ねた「あの子の安否」と、返ってきた答えについて綴ります。
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※本記事は筆者自身の体験と記憶をもとに綴った個人の記録であり、医療的な助言ではありません。帝王切開後の痛みや心身の回復には個人差があります。強い痛み、出血、気分不良、不安などがある場合は、我慢せず医師・看護師などの医療スタッフへご相談ください。




