大型犬との日々【第8話】致死率90%を越えて。パルボの後遺症と、小さなバーニーズが教えてくれた幸せ

愛犬との日々

わが家には、3歳のゴールデンレトリバーと、2歳のバーニーズマウンテンドッグがいます。

どちらも、かけがえのない大切な家族です。
毎日一緒に過ごしていると、その存在があまりにも自然で、最初からずっとそこにいてくれたような気さえしてきます。

けれど、今こうして穏やかな日々を過ごせていることは、決して当たり前ではありませんでした。

バーニーズのバニちゃんを家族に迎えたのは、生後5か月の頃。
一般的に考えると、少し遅めの出会いだったかもしれません。

その理由は、幼い頃に犬パルボウイルス感染症という重い病気を経験していたからでした。

致死率90%ともいわれるその病気を、バニちゃんは小さな体で懸命に乗り越えてきました。

命は助かった。
でも、その闘いは何もなかったことにはなりません。

体に残ったものもあれば、こちらの心に残ったものもあります。

それでも私は今、はっきりと思います。

あの子が生きて、わが家に来てくれたこと。
それだけで、もう十分すぎるほど幸せだったのだと。

※本記事はプロモーションを含みます。

生後5か月で出会った、小さなバーニーズ

初めてバニちゃんと出会った時のことを、今でもよく覚えています。

もう症状は落ち着いていて、人懐っこく、やわらかな表情を見せてくれていました。
その姿だけを見れば、とても大きな病気を経験してきた子には見えなかったほどです。

けれど、過去の病歴を聞けば、やはり気持ちは揺れます。

これから先、健康面で苦労することがあるのではないか。
普通の生活を送れるのだろうか。
長く一緒にいられるのだろうか。

家族として迎える以上、そんな不安が頭をよぎるのは、ごく自然なことだったと思います。

特に子犬を迎える場面では、どうしても「できるだけ健康な子を」と考えてしまうものです。
それは冷たいことではなく、これからの暮らしと命に責任を持とうとする、飼い主としての本音でもあるのだと思います。

それでも私は、理屈だけでは動けませんでした。

目の前にいたその子から、言葉にならないほど強いものを感じたのです。

小さな体で、いったんは命の淵まで追い込まれながら、そこから生きて戻ってきた命。
その生命力のまっすぐさに、私は心を奪われました。

この子は、生きようとしてここにいる。
そう思った時、不安より先に「この子を迎えたい」という気持ちが静かに、でも確かに心の中に広がっていきました。

命は助かっても、不安が消えるわけではなかった

もちろん、迎えたあとに不安がゼロになったわけではありません。

むしろ家族になったからこそ、気になることは増えていきました。

少し食欲が落ちるだけで気になってしまう。
便の状態が不安定だと、すぐに「大丈夫かな」と思ってしまう。
元気に見えていても、過去の病気が頭をよぎる。

一度大きな病気を経験した子を迎えると、
その子の毎日の小さな変化ひとつひとつに、自然と敏感になります。

それは過保護というより、守りたい気持ちが強くなるからなのだと思います。

特にパピー期は、少しの不調でも心配が尽きません。
しかも、バニちゃんには「パルボを乗り越えた」という過去がありました。

命が助かったことは本当に奇跡のようなこと。
でも、その奇跡のあとを生きる日々には、また別の不安があるのだと、私は少しずつ知っていきました。

パルボを乗り越えたあとに残った、わが家なりの課題

一般的には、パルボを乗り越えた犬の多くは後遺症なく過ごせるともいわれています。
けれど、重症化した場合や、まだ体が十分に育ちきっていない時期に発症した場合には、何らかの影響が残ることもあるそうです。

たとえば、消化器の弱さ。
あるいは心臓への影響。
成長への影響や、目に見えない不安定さが残ることもあると知りました。

そして、わが家のバニちゃんにも、やはり「何もなかった」とは言えない部分がありました。

今も気をつけている、消化器の弱さ

一番感じているのは、やはりお腹の繊細さです。

今でも軟便になりやすく、食事には自然と気を配るようになりました。
少しの変化でもお腹に出やすいので、フードの相性や量、与え方には慎重になります。

大型犬はもともと胃腸に負担がかかりやすい面もありますが、バニちゃんの場合はそれ以上に「繊細さ」があるように感じています。

元気に見える日でも、体の中では無理をしやすい子なのかもしれない。
そう思うと、日々のごはんや生活の整え方は、より大切なものになっていきました。

成長にあらわれた、小さな体という個性

もうひとつ、はっきりと感じたのは体の大きさです。

本来、バーニーズマウンテンドッグの男の子といえば、堂々とした存在感のある超大型犬。
見上げるような大きさに憧れる方も多い犬種だと思います。

けれど、バニちゃんはバーニーズとしてはかなり小柄です。

成長期に大きな病気と闘ったことが、少なからず影響しているのかもしれません。
わが家のゴールデンと並んでも、思っていたほど体格差はありませんでした。

最初は少し驚いたし、正直に言えば「思い描いていたバーニーズ像」と違うと感じたこともあります。

でも、それは残念という意味ではなく、ただ「この子はこの子なんだ」と受け入れていく時間だったのだと思います。

「バーニーズですか?」と聞かれるたび、愛しさが増していった

道を歩いていると、「バーニーズですか?」と聞かれることがあります。
ときには「コリーっぽいですね」と言われることもありました。

たしかに、正面から見た雰囲気や全体のサイズ感だけだと、典型的なバーニーズの印象とは少し違って見えるのかもしれません。

でも、私はそんなところも含めて、バニちゃんらしいと思っています。

世間的な「理想の犬種像」にぴったり当てはまらなくてもいい。
大きさが少し違ってもいい。
思い描いていた迫力や威厳がなくてもいい。

毎日を元気に生きてくれて、うれしそうに走って、こちらを見てくれる。
それだけで十分すぎるほど尊いのです。

何かが足りないのではなく、
この子は命がけで生き抜いて、こうして今の姿になった。

そう思うと、その小柄ささえも、愛おしい歴史のひとつに見えてきます。

先住犬との穏やかな時間が、あの決断を肯定してくれた

幸いなことに、バニちゃんは先住犬のゴルちゃんとも相性がよく、わが家の空気に自然と溶け込んでくれました。

二頭で寄り添っている姿。
何気なく同じ空間でくつろいでいる姿。
一緒に庭や部屋を行き来している姿。

そんな日常のひとつひとつを見るたびに、あの時迎えると決めた自分の気持ちは間違っていなかったのだと、何度も思いました。

大きな決断というのは、その瞬間に正解がわかるものではありません。
でも、暮らしの中で少しずつ「この子でよかった」と実感していくことがあります。

むしろ、そういう静かな確信の積み重ねこそが、本当の意味での答えなのかもしれません。

バニちゃんは、病気を経験した子でした。
不安もありました。
気をつけることもあります。

それでも、家族になってくれた今は、そうしたすべてを含めて「うちの大切な子」です。

Rino’s Choice|大型犬との毎日に、そっと助けられているもの

病気を経験した子と暮らしていると、毎日の小さなケアや生活環境の大切さをより強く感じます。

大げさなことではなくても、日々の暮らしを少し快適にしてくれるものがあるだけで、飼い主の気持ちもずいぶん違ってきます。
ここでは、わが家のように大型犬と暮らす中で「こういうものがあると助かる」と感じやすいものを、やさしくご紹介します。

夢中になれる大型犬向けおもちゃ

大型犬は体が大きいぶん、遊び方にも力強さがあります。
だからこそ、すぐに壊れてしまうものより、しっかりした作りのおもちゃがあると安心です。

特におうち時間が長い日や、たっぷり運動できない日には、夢中になれるおもちゃがひとつあるだけで気分転換になります。
ただ遊ぶためだけではなく、気持ちを落ち着けたり、ほどよく刺激を与えたりする意味でも、大型犬との暮らしには意外と大切な存在だと感じます。

毎日の安心につながるトイレシーツ

体調に波がある子や、お腹がゆるくなりやすい子と暮らしていると、トイレまわりの備えは想像以上に大切です。

トイレシーツはただ消耗品というだけではなく、飼い主の気持ちの余裕にもつながるもの。
しっかり吸収してくれるもの、交換しやすいもの、日常に取り入れやすいものを選んでおくと、毎日の小さな負担が少しやわらぎます。

特に大型犬は一回の量も多いので、安心して使えるものがあると、それだけで暮らしが整いやすくなると感じます。

食事の時間を心地よくしてくれるご飯器

食事は、体調管理に直結する大切な時間です。
だからこそ、ご飯を入れる器も意外と侮れません。

大型犬は高さや安定感が合わないと食べにくそうにすることもありますし、毎日使うものだからこそ、洗いやすさや扱いやすさも大事になってきます。

食事に気を配りたい子ほど、こうした基本の道具を見直すだけで、毎日の負担が少し減ることもあります。
派手ではないけれど、暮らしの土台を支えてくれるもののひとつです。

もっと深く知りたいと思う気持ちも、愛情のひとつ

一緒に過ごす時間が長くなるほど、
この子のことをもっと知りたいと思うようになります。

どんなルーツを持っているのか。
どんな体質なのか。
どんな性格の傾向があるのか。

言葉を話せないからこそ、こちらが想像して、感じ取って、理解しようとする。
その積み重ねが、愛犬との暮らしを少しずつ深くしてくれるのだと思います。

特に病歴がある子や、少し個性的な育ち方をしてきた子と暮らしていると、「その子らしさ」をもっと知りたい気持ちはより強くなるものです。

愛犬との絆を深める選択肢|DNAで個性を知るという考え方

見た目や日々の様子からわかることもたくさんありますが、DNAレベルでその子の特性を知るという選択肢もあります。

体質やルーツ、性格傾向などを知ることが、今後の健康管理や接し方のヒントになることもあるかもしれません。

もちろん、診断結果だけですべてが決まるわけではありません。
けれど、「あの子をもっと理解したい」という気持ちに寄り添ってくれる材料がひとつ増えるのは、飼い主にとって心強いこともあります。

わんマッチ|“この子のことをもっと知りたい”に寄り添うサービス

愛犬のことをもっと知りたい。
その気持ちは、特別なことではなく、とても自然であたたかな愛情だと思います。

もし今、バニちゃんのように少し特別な背景を持つ子と暮らしていて、これからの向き合い方のヒントがほしいと感じているなら、こうしたサービスを知っておくのもひとつの方法です。

科学の力を借りながら、言葉を話せない大切な存在をもっと深く理解していく。
それは、飼い主にしかできないやさしい歩み寄りなのかもしれません。

すべてのパピーたちに、やさしい未来がありますように

世界には、さまざまな事情を抱えながら家族を待っているパピーたちがいます。

病気を経験した子。
月齢が進んでしまった子。
環境に恵まれず、不安の中にいる子。

そうした現実に触れるたび、胸がぎゅっと苦しくなることがあります。

自分にできることには限りがある。
全部を救えるわけではない。
それがわかっているからこそ、なおさら切なくなることもあります。

でも、それでも願わずにはいられません。

命の灯が消えそうになりながらも必死に生き抜いたバニちゃんが、今こうしてわが家で穏やかに暮らしているように。
どの子にも、その子にとっての運命の家族が見つかってほしいと。

大きな幸せでなくてもいい。
安心して眠れる場所と、名前を呼んでくれる人がいて、毎日を穏やかに過ごせること。
そんなあたたかな未来が、すべての子にありますようにと、心から願っています。

おわりに|生き抜いてくれたことが、何よりの幸せだった

小柄なバーニーズのバニちゃん。

もしかしたら、誰かが思い描く“理想のバーニーズ”とは少し違うのかもしれません。
後遺症と呼ばれるものも、これから先ずっと付き合っていく部分もあるかもしれません。

それでも私にとっては、そのすべてが愛おしいものです。

なぜなら、それはこの子が命をかけて闘い、生き抜いてきた証だから。

大きく育たなかったことも。
お腹が繊細なことも。
少し違う個性を持っていることも。

全部ひっくるめて、バニちゃんの歩いてきた道のりであり、勲章なのだと思っています。

憧れていた姿とは少し違っていたとしても、
この子はちゃんと生きて、わが家に来てくれました。

それだけで、私たちの物語はもう十分すぎるほど幸せです。

次回の記事へ

この穏やかな時間が、ずっと続くものだと思っていました。

けれど次に私たちを待っていたのは、言葉を失うほど過酷な現実でした。

3歳の愛犬に告げられた、末期がんという現実。
その時、私たちがどんな思いでその言葉を受け止めたのか。
そして、「癌」という重い現実が家族にもたらしたものを、次の記事で綴ります。

▶︎ 大型犬との日々【第9話】あまりに過酷な運命。3歳の愛犬に告げられた末期がんと、私たちが背負った「癌」という絆

この記事について

本記事は、わが家で実際に経験した出来事をもとに綴った個人の体験談です。
犬の病気や体調には個体差があり、すべての子に同じ経過が当てはまるわけではありません。

気になる症状や体調の変化がある場合は、自己判断せず、かかりつけの獣医師にご相談ください。

また、紹介している商品やサービスは、日々の暮らしの中で「こういう選択肢もある」と感じたものを、記事の流れに沿って掲載しています。
ご家庭や愛犬の状態に合わせて、無理のない範囲でご検討ください。

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